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ルリム・シャイコースは、極地の彼方の宇宙より、巨大氷山イイーキルスに乗って、太古の地球のハイパーボリアの地に到来した邪神です。
太った蛆虫に似た、ゾウアザラシより大きな体躯をしていて、白い円盤状の顔には青白く舌のない弧を描いている口があり、その口を絶え間なく開閉していて、目玉のない眼窩からは、目玉の形をした血の色の小球が刻一刻と現れて氷の床に滴り落ちているそうです。

イイーキルスから放たれる寒気とすべてを凍りつかせる灼熱の白い光でハイパーボリアの町や人々を次々と氷河の餌食にしていき、凍りつかなかった魔道士などはイイーキルス内でのみ生存できる体に変質させて信徒に迎えたとあります。
ですが、それは自身の餌とするための嘘で、最終的にはルリム・シャイコースに貪り食われるそうです。
そんなルリム・シャイコースも、ある時期に眠っている間は無力となるようで、ムー・トゥーランの魔道士エヴァグの決死の裏切りにより脇腹を裂かれ、イイーキルスとともに息絶えることになったと『エイボンの書』には記されているみたいです。

人間の手で滅ぼされた唯一といってもよさそうな「旧支配者」ですが、どうやらアフーム・ザーの代理者に過ぎなかったようですね。


      ――お昼寝中――
主な作品:「白蛆の襲来」

ルリム・シャイコース

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