屍食鬼、グールとも。
墓地などの地底に群棲し、屍体を喰らう忌まわしい生物です。
犬を思わせる顔立ちと鉤爪を生やした手を持ち、常に前かがみの姿勢で跳ねるように歩きます。
彼らの多くは、人肉の味を覚えて堕落した人間の成れの果てだといわれています。
人間社会に寄生して、世界中の大都市の地下世界に潜み棲み、残飯や排泄物、屍体を得て生活しているようです。
食屍鬼の多くは人間であった頃の記憶を多少なりとも残しているため、条件次第では言葉を介してのコミュニケーションで交渉を試みることもできるとか。

また、食屍鬼は<夢の国>にも存在し、ナスの谷間近くの墓地に棲息しているようです。
<夢の国>における食屍鬼は、夜鬼と協定を結んでいて、軍馬として乗りこなしたりもします。
かつて圧倒的な画力で恐怖を描写したボストンの画家ピックマンは、現在は自身も食屍鬼となって<夢の国>に棲み、食屍鬼たちのリーダー的存在になっているといいます。
交友のあったランドルフ・カーターさんの頼みを聞いて、未知なるカダスの探索に協力したみたいですが、その後どうなったのかはわかりません。

カニバリズム……っていうんですよね。
人間の脳みそは美味らしいですが、天使の脳みそは不味いみたいですよ?


      ――お昼寝中――

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主な作品:「ピックマンのモデル」 「未知なるカダスを夢に求めて」 「遙かな地底で」 「哄笑する食屍鬼」
       「名もなき末裔」 「食屍姫メリフィリア」

食屍鬼

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