遥かな太古の時間の角に棲んでいるとされる、飢えた不浄の怪物です。
現実の肉体は備えていなくて、物質世界に出現する際は、一切の酸素を欠いた青い膿汁のような原形質で肉体を構成するといわれます。
通常、普通に暮らしている限りはティンダロスの猟犬に遭遇する危険はゼロですが、何らかの手段により時間を遡るような真似をすると、この怪物の嗅覚に引っかかってしまうことがあります。
ティンダロスの猟犬は不浄であるがゆえに常に飢えていて、一度察知した獲物は時間を越えてどこまでも追い続け、諦めることは滅多にありません。
しかし、この怪物たちは角度を通り抜けることでしか現実世界に現れることができないという制約があるため、角度をなくした場所に閉じこもり、猟犬が別の獲物を見つけるまで耐え切ることができれば、何とか助かれるかもしれません。

そんな恐ろしい猟犬をペットにしているパステルさんにかわりますね。


ペットは嫌いなんだってば……使い魔よ、使い魔。
いまリースが言ったとおり、私はひょんなことでティンダロスの猟犬の一匹と協力関係を結ぶことに成功したの。
動物らしくないグロテスクな姿をしているところが非常に気に入ったわ。

それはともかく、この猟犬が現実世界に出現するときは、嗅覚をひどく刺激するたえがたい悪臭が発生するの。
だから知識のある人間なら出現を察知することが可能だけれど、はっきりいってそのときはもう手遅れね。ご愁傷様。

ちなみにTRPGでは猟犬を束ねる王がいるなんて設定のキャンペーンもあったみたい。


      ――お昼寝中――
主な作品:「ティンダロスの猟犬」 「闇に囁くもの」

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ティンダロスの猟犬

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